ひとりで子どもを育てるたいへんさ

インターネット記事からの引用ですが、生後3カ月の赤ちゃんが、自宅で放置され死亡した事件で、逮捕された女が、生活費を稼ぐために外出していたと供述していることがわかった。

坂元愛容疑者(30)は、東京・台東区のマンションに、生後3カ月の赤ちゃんをおよそ16時間放置して、外出した疑いが持たれている。

坂元容疑者は、赤ちゃんと2人暮らしで、「生活費を稼ぐために外出していた」と供述しているという。

胸の痛い事件が続いています。

このような事件を聞くたびに、この母親は孤独だったのだろうな、誰にも相談できなかったのだろうなと思います。相談したところでどうなることでもないと、あきらめていたのかもしれません。

誰かに相談するのはとても勇気が要ります。まして、行政に相談するのは気持ちのハードルが高いと思います。

もし、行政に相談したとしても、この女性が利用できる社会資源は何でしょう。何処に相談に行ったらよいかわからずに諦めてしまうかもしれません。この母親が相談できるタイミングは何回もあったと思うのです。

でも、相談したところで、「若いんだから仕事を探しなさい」と言われてしまうかもしれませんし、もしよい仕事を紹介してもらったとしても、ゼロ歳児の保育円の入所は難関です。認可外の民間保育園や託児所は高くて、せっかく働いても保育代に給料が消えてしまうかもしれません。

ファミリーサポートは自治体によって利用しやすさに差がありますし、手続きが必要です。うまくマッチングできなければ依頼することができません。もちろん有料です。

そうすると、この母親がもし相談に行っても、生活保護制度を利用するしかないのではないでしょうか?

生活保護制度は心理的ハードルが高いと思います。ひとりでこの高いハードル江お超えて生活保護申請するのはとても強い意志と生活保護に関する情報がないと難しいだろうと思います。

そうすると、「仕事をがんばればいいや」という考えになってしまうのではないでしょうか。

「相談すればよかったのに。」「相談する機会は何度もあったはず。」

この間、という声を何度も聞きましたが、この事件の責任は相談しやすい環境を作らなかった行政や医療機関や社会全体にあるのではないかと思います。

二度とこのような悲しい事件を起こさないために、私たちの団体には何ができるのか、真剣に考えていきたいと思います。

月並みな言葉ですが「独りで悩まないで、相談してください。きっと、寄り添ってくれる人、一緒に考えてくれる人に出会うことができると思います。あきらめないで探してほしい」