取材を通して改めて伝えたかったこと

このたび、取材を受けた内容が記事になりました。記事では、DVや家族の中で起きる暴力、そして加害者更生プログラムについて、現場で感じていることをお話ししました。

取材では限られた時間、限られた文字数の中でお話しするため、どうしても伝えきれない部分があります。そこで、この記事では私が一番伝えたかったことを少し補足したいと思います。

「暴力」は突然始まるものではない

DVというと、殴る、蹴るなど身体的暴力が注目されます。

しかし、実際にはその前から、

  • 相手の交友関係を制限する
  • 行動を細かく管理する
  • 怒りや不機嫌で相手をコントロールする
  • 「お前のためだ」と言って自由を奪う

といった支配的な関わりが積み重なっていることが少なくありません。

そのため、私たちは「暴力があったかどうか」だけではなく、「二人の関係の中で何が起きているのか」を見ています。

加害者更生プログラムは「許すため」のものではありません

加害者プログラムについて誤解されることがあります。

「加害者を甘やかすものなのではないか」
「反省すれば終わりなのか」

そうではありません。

プログラムの目的は、暴力を正当化してきた考え方や行動パターンに本人が向き合い、二度と暴力を繰り返さないために責任を引き受けることです。

もちろん、その大前提として被害者の安全確保が最優先です。

被害者支援と加害者対応は対立するものではなく、再発防止という点では両方が必要だと考えています。

現場だから見えることがある

私は長年、DV被害女性の支援と加害者更生プログラムの両方に携わってきました。

だからこそ見えてくるのは、「被害者だけ」「加害者だけ」を見ても問題は解決しないということです。

支援機関、教育、司法、地域社会、それぞれが役割を果たしながらつながっていくことで、初めて暴力の連鎖を断ち切ることができます。

今回の記事が、多くの方にDVや加害者更生について考えるきっかけになれば幸いです。

記事はこちらからご覧いただけます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/640bc3eff3e47275091cd17d1ef57b4f2ed28823

これからも、現場で見えていることを、一つひとつ発信していきたいと思います。