A面とB面、2つのようで1つの話

DV加害者プログラムで、よく使っている教材があります。

DV加害者プログラムで、最近よく使っている教材があります。

ひとつの出来事を、
夫(参加者)側と、そのパートナー側の両面から見ていくものです。

同じ場面を、夫側の視点とパートナー側の視点の両方からたどることで、ひとつのストーリーを“両面から”見ることができます。

興味深いのは、それが必ずしも同じ意味として立ち上がるわけではない、という点です。

むしろ、同じ出来事であっても、まったく違うストーリーとして受け取られていることも少なくありません。

どちらかが間違っている、という単純な話ではなく、そのあいだにどんなズレが生まれているのか、そのズレの中で何が起きているのかを、丁寧に見ていく。

それ自体が、このプログラムの大事なプロセスです。

実際にこの教材を使った参加者からは、「被害者の気持ちがよく分かって、身につまされた」という声がありました。

日常の中にある、ほんの小さなやり取りの中にも、関係性を形づくる重要な要素が含まれています。

だからこそ、出来事の表面だけではなく、その裏側にある見え方や受け取り方に目を向けていくことが、関係を見直すきっかけになると感じています。

シンプルな構造の教材ですが、取り組む中で、自分の見ていた世界が少しずつ広がっていく。
そんな変化が生まれることの多い内容です。